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2015年11月 3日 (火)

小林秀雄先生に訊いてみる3。

才能というものは外的な環境にまったく左右されることのない、それ自体が独立した命を持っている。。。あの逆境の中でひとことも愚痴や恨みごとを言っていないのは、天使のごとき心を持っていたからとかじゃなく、それを何よりも深く識っていたからだと思えてならないんです。ついに言葉にすることのなかった、いちばん深い確信であり思想なんじゃないか?って。


そう思うと、生きる喜びが何故死への吸引なのかがわかる気がします。言葉を操ることは自分を守ることでもあるけど、生の核心から離れてしまうことでもある。この人は命の核心(確信)から一瞬たりとも離れることが無かった。生と死は対立するものじゃ無い。死は死じゃなくて生きることーー彼の才能がそれ自体の生命を持って生きていたようにーー今も生き続けているように。



「ーぼくは詩のようには書けません、詩人ではないから。文句を巧く配置して、影と光が生じるようには出来ません、画家ではないから。手振りや身振りで、気持ちや考えを現すことさえ出来ません、舞踊家ではないから。でもぼくは、音をもってなら、それができます。ぼくは音楽家です。ーーマンハイム、1777年11月8日」

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