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2015年8月 7日 (金)

スペクターの低音。2

スペクターがなんで楽器の音をあんなに重ねたのかわかった。オーケストラなんだ、要するに。


低音のコントラバスと中低音のチェロがオクターブでユニゾンする時のあの感じ。R&Bを継承したロックンロールのサウンドで、オーケストラの広がりとゾクゾク感を体現するってことなんだ、やっとわかった。


リーバー&ストラーがドリフターズの『ゼア・ゴーズ・マイ・ベイビー』で初めて弦を使った、そのクラシカルなアプローチをさらに、低音に特化した独自のやりかたで発展させたと云うべきか。


モーツァルトの40番のチェロとコントラバスの低音が、まるでスペクターの低音みたいなんだもん、そして管楽器を「底に敷く」ようにユニゾンさせること。


スペクターがモーツァルトに喩えられるのがよくわかる。「低音」と「管楽器」のあつかいかたが本当に独特、そして心憎いほど上手い。


どうしてこの音がここにあるのか。全体のなかでどういう役割を果たしているのか。あ!そうか!とわかる時がいちばん楽しい。意図の根底に少しだけ触れた、気がするから。


世間で常識みたいに言われてることでも、「自分の肉体で経験する=体験する」ことが何よりワクワクする。「解る」ってそういうことなんだなと思う。それがまたたのしくてもっともっと知りたい。なんだか恋みたい。あたし、一生これをやってたい。

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