イジワル・ヒッチ。
アルフレッド・ヒッチコック監督(=ヒッチ先生)の傑作『めまい』。ヒロインのキム・ノヴァクの綺麗なこと美しいことったら。20代の頃見ても「何てオトナっぽくレディっぽく綺麗なんだ。。。」
と思いましたがこの年になって見てもやっぱりオトナっぽくレディっぽく超・綺麗!悩殺、なんてコトバを使いたくなります。
同じノーサツでもマリリン・モンローのノーサツはもっとソフトで可愛いのですが。。。それも監督の演出力に依るところ大、かもしれません。
私マリリンも大・大好き。代表作とされる二本『七年目の浮気』『お熱いのがお好き』を撮ったビリー・ワイルダー監督はチコク魔のマリリンが大ッ嫌いだったそうですが、ヒッチ先生もキム・ノヴァクが大ッ嫌いだったことをインタビューでトリュフォー監督に明かしています(面白いですねェ、それでいて二人ともあんなに綺麗に撮っているのですから。)
ついでに言うとヒッチ先生、イングリッド・バーグマンともいまいちウマが合わなかったみたい。でも『汚名』でスチール・カメラマンを務めたロバート・キャパとの恋愛に悩むバーグマンの相談に乗り、ふたりを題材にしたこれも傑作『裏窓』をシレッと撮ってしまうイジワルさ!そんな事は公にな~んにも言わないところがさらにイジワル。
そーゆーイジワル・ヒッチの生涯のヒロインは言わずと知れたグレース・ケリー。『裏窓』ではキャパをモデルにした報道カメラマン=ジェームズ・スチュワートに恋するバーグマン。。。をモデルにしたヒロインの美女・リザを演じさせています。この映画のグレース・ケリーも超・綺麗。ヒッチ先生、頭の中にいったいいくつのキャメラを持っていたのでしょう。
私は『裏窓』も大好きだけど『めまい』はもっと好き。大ッ嫌いなキム・ノヴァクに目の覚めるようなコスチュームを着せ、ひとつの映画のなかで二人の正反対の女を演じさせ、その女がじつは一人だったことを観客に明かし、最後には殺してしまうヒッチ先生。
残酷なお話なのに心にのこるのはジェームズ・スチュワートの苦悩とキム・ノヴァクの美しさ、そして恋、というもののどうにも逃れがたい罪、そして罰。
イジワル・ヒッチの面目躍如、そのサスペンスの華麗さと美事さに、は~、素敵。。。とただため息をつくしかないではないですか!
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ヒッチコックといえば、私は 鳥 と サイコそして 北北西に進路をとれ が好きです。トリュフォーのインタビュー集 映画術は両監督のファンには必読でしょうね。ブライアン・デ・パルマ監督もヒッチコックの映画の影響をかんじる映画がありますね。最近では、デヴィッド・フィンチャー監督の ゴーン・ガール もヒッチコック映画の影が。鈴木さん、ゴーン・ガールはご覧になりましたでしょうか。話が横道になり、失礼しました。
投稿: いとう K | 2015年5月15日 (金) 21時55分